ミサイル？

昨今話題の『ミサイル』ですが、ミサイルって何なのだか良く知りません。
ちょっと興味がわいたので調べてみました。

wikiによると


ミサイル（Missile、誘導弾）は軍事兵器であり、なんらかの誘導に従って自ら目標を攻撃する飛行装置である。ロケットやジェットエンジンなどを推進力に空中を飛行し、電子装置を用いて遠隔操縦や自律操縦によって目標に誘導される。誘導飛翔体という語が用いられることもある。

へえ。
ミサイルって「でっかい鉄砲玉」なんじゃないんですね。
『なんらかの誘導に従って自ら目標を攻撃する』ってのがみそでしょうか。
そこが大砲とは違うところでしょう。
でも語源は『ラテン語の動詞 "mittere"（投げる）から派生した形容詞"missile"（投げられるもの）でありローマ時代ではミッシレと呼ばれていた。原義では投射体、飛 び道具、投石を指すが、現代では主に推進システムと誘導システムを持つ兵器を指す』のだそうです。
もとはカタパルトみたいなものを指してたんでしょうか？

カタパルトって言うのは一種の投石機です。
テコを利用したでっかいぱちんこみたいなもんですね。
紐をねじったりして、それを動力にテコの原理で物を飛ばすわけです。

で、じゃあ、「手で投げる」から「道具を使って投げる」にかわった最初の方はなんだったんだろう、って気になります。


一万年以上前に「アトラトル」という投擲機があったようです。
これは専ら投擲の補助をすると言うか、手で投げるよりも強力に飛ばすための道具だそうで、形状は単純です。
先端にくぼみのある突起がついた棒です。
この突起に槍を引っ掛けて投げると、てこの原理で強力に飛ばすことが出来るわけです。

それから投石機。
ミケランジェロのダビデ像が肩にかけている奴です。
これも形状は極簡単で、革ひもがあればいい。
適当な長さの布や紐を二つ折りにして、その真ん中に石を入れる。
ぶんぶん回しながらここぞという時に二つ折りにした片方を離すと石は遠心力で飛んで行く。
これでダビデはゴリアテを倒したんだそうです。
ただし、大変技術がいるらしいんですが、用意する道具が簡単な物ばかりなのが素敵です。

ここまでは手で投げる延長でしたが「弓」になると、人間の力は間接的になりますね。
直接「矢」に力を及ぼすのでなく、弓を引き絞る動作に力を使います。
動力が別になるってことでは結構差があるような気がしますね。

弓よりも更に間接的になるのが「弩（ど）」だそうです。
これは横倒しにした弓に弦を張り、引き金を引くことで発射します。
クロスボウのことですが、丸い石を飛ばすこともあるようです。
サイズもかなり大きくできるので「バリスタ」という城攻めに使われるような物まであったそうな。
それは石を飛ばしたんだそうです。
古くは中国、春秋戦国時代にも使われていたようで、今から二千年以上前のこと。
更には前五世紀から使われていたと言うから結構古い。
威力は相当の高さを誇っていたようですが、如何せん連射機能に劣っていたらしい。
ただ、習得が簡単で命中精度も高かったので一部で重宝されたようです。

カタパルト。これはある程度かきましたが、ギリシアでは紀元前四世紀頃から使われていたとか。
主に城攻めに使っていたようです。
十字軍の時代、十二世紀にはイスラム勢力がこれでギリシア火（火炎瓶のようなものらしい）を放って相当の戦果をあげたようです。
似たような例では、第一次大戦中の塹壕戦で爆弾を放ったりしたようですね。
そういえばバッティングセンターにあるピッチングマシーンもカタパルトの一種ってことになるのかな？

あとは銃や大砲と言うことになりますが、これはもう動力に人力を要しません。
ここが最大の違いじゃないかな？
主に火薬、それから気体の圧力で弾を飛ばします。
15.6世紀から使われ出したようです。
威力が高いのに簡単に使える。


そうするとやはりミサイルは誘導という点で大きく違うようですね。
誘導装置を使うからにはそれなりに費用もかかるでしょうし。
他の武器と違って命中精度は腕に関わりないですからね。
あえて言えば技術者達の腕にかかってるんでしょうか。
ただ単に高く打ち上げるロケットに爆弾をつめただけじゃミサイルと言えないようです。